令和2年はコロナ第3波の中で終わりそうです。この一年、私達の働き方も大きく変わりました。建設業界も大手ゼネコンのほとんどが減収減益、住宅着工数も16ヶ月連続の前年割れ(11月30日、国交省発表)と景気が後退しています。今年のボーナスも。。。
そして、在宅勤務へのシフト。給与、評価制度もジョブ型雇用に変わっていくでしょう。実質の歩合制のようなものです。また、通勤時間がなくなった分、余暇も増えました。
このような中、副業が注目されています。働き方改革でも副業を勧めており、副業を解禁する企業も増えています。構造設計者にオススメの副業のためのサービスを見付けましたので紹介します。
CAD作図専門の受発注プラットフォームFlewです。
以前、ブログ「建築構造のかたち」で書きましたが、構造設計者に最適な副業は私達の本業である構造設計を副業にすることです。
やはり、これが一番手っ取り早い。リスクも少ない。効率も良い。他の業種を副業にすることで見識、人脈を広げ、本業への相乗効果があるとも言いますが、収入を考えたら本業である構造設計を会社外で行うのが一番確実です。これはどの職種の人も同じです。
そうです!副業で構造設計をしましょう!
とは言っても構造設計一式を副業で行うには様々なハードルがあります。
フリーソフトのみで構造設計を行うことも出来ますが、業務として行うには現実、難しい。そして、構造計算プログラム導入の初期投資はかなり大きなものになります。
構造設計を行うには意匠事務所などとの打合せは必須です。オンラインでの打合せは出来ても、時間は私達が本業を行っている時間帯です。また、確認申請対応も出来ません。ウイークデーの日中は連絡がつかないでは仕事が進みません。
当然ですが、構造設計を業務として行うには建築士事務所登録が必要です。所属建築士であれば、二重に登録も可能ですが管理建築士となると出来ません。
副業を解禁している会社でもその多くは、同じ業務、競合する業務は禁止しています。
しかし、諦めるのは未だ、早い。
構造図作成業務なら、副業でも十分に可能です。理由は以下です。
CAD作図であればフリーソフトで十分に対応可能です。一番、シェアの多いソフトであり、全く問題ありません。
CAD作図のみであれば建築士事務所登録も確認申請書への記載も不要です。副業として出来ます。
CAD作図のみであれば特に打合せは必要ありません。構造設計者でないCADオペレーターさんに頼むのであれば細かい指示が必要ですが、私達、構造設計者には不要です。やり取りもチェック図のみで済みます。軸組図、部材リストなどに限れば更に問題もないでしょう。構造計算と違って、内容の説明を聞かないと分からないなどはありません。いざとなったら、発注側が直せば済みます。
さて、問題はどうやって、仕事を受注するかですが、CAD作図専門の受発注プラットフォームFlewがオススメです。
簡単に言うとCAD作図を発注したい設計事務所と仕事を受注したい人をネット上で結び付けてくれるサービスです。
Flewであれば、自分で営業する必要も納期の交渉も必要ありません。自分の予定を登録することで発注側が依頼することになります。
変更が多い案件で仕事がいつ終わるのか分からない。料金もいつ貰えるか分からないと言うこともありません。受発注時に契約内容を記載した注文書が交わされ、事前に発注者がFlewに入金し、検収後に受注者に送金されるシステムのため、未払いリスクがありません。
オンライン上の受発注マッチングサービスは他にもありますが、Flewは構造設計者が起業したサービスですので、構造設計作図の受発注がやりやすいプラットフォームとなっています。
一つ例を上げますと受注側のプロフィールの入力画面はこのようになっています。
まさに構造設計者のためのサービスです。
尚、このサービスであれば会社に内緒で出来そうです。
Flewへの登録はトップページの「作図を受注 ユーザー登録する」から、メールアドレス、パスワードを用意し、登録が出来ます。もちろん、登録は無料です。
そのあと、連絡先などの情報をマイページに登録します。
Flewのサービスは以下のようになっています。
受発注の流れは、以下の動画で分かります。
CAD作図専門の受発注プラットフォームFlewは発注側にもメリットがあります。
構造設計業界は他の業界以上に高齢化が進んでいます。私の廻りにも70代の構造設計者(個人事務所)はざらに居ます。構造計算はするもののCAD作図はだんだんと面倒になってくる。CADオペレーターの派遣社員を雇うほど仕事も安定していない。このような構造設計者にもオススメです。
また、構造設計者のメインの業務は構造計算です。多くの物件をこなすには極力、作業は減らしたい。架構配筋図などを書くのは非常に無駄な時間。このような構造設計者にもオススメ出来るサービスです。
CAD作図専門の受発注プラットフォームFlewは発注側も受注側もWin-Winのサービスです。
このようなプラットフォームが出来るとCAD作図のコストは下がってくることでしょう。構造設計一式がこのようなサービスで行われるようになるも構造設計料金の相場が下がってしまい、我々の首を絞めることになってしまいますが、CAD作図のみであれば、問題ありません。
発注側の構造設計者は設計コストを抑えられる、受注側の構造設計者は副収入が増える。まさに構造設計者にとって、Win-Winのサービスです。
尚、くれぐれも本業の在宅勤務中に副業で構造図の作成などは行わないように!
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