SS2の部屋
SS2入力上の注意事項

  1.山形ラーメンを入力する時は、・・・

  2.耐震壁フレームに建つ柱

  3.入隅の片持ちスラブ

  4.フレーム外雑壁の重量

  5.ブレース架構の柱脚応力

  6.鉄骨梁の横補剛


1.山形ラーメンを入力する時は、・・・  【▲TOP】
(A図)(B図)

 上の二つの図は、山形ラーメンの変位図です。通常、山形ラーメンの変位は A図のように柱が外側に開くような変位になりますが、SS1に入力するとB 図のような変位になってしまいます。
 SS1は特に指定しないと”剛床”として応力・変形解析を行うのでこのよ うな山形ラーメンの時でも2層部分の3節点の水平変位が同じになってしまい ます。したがって、梁・柱の応力も実際より、小さくなってしまうので注意が 必要です。
 このようなモデルを入力する場合は、2層部分の節点の剛床の解除を行う事 が必要であります。

2.耐震壁フレームに建つ柱  【▲TOP】
(A図)(B図)

 A図のように耐震壁フレームの上に柱を建てたモデルを解析する際、耐震壁 の剛性評価を”せん断ブレース置換”とする場合は注意。
 せん断ブレース置換した場合のモデルはB図のようになります。2層部分の 梁断面は小さいの断面としても耐震壁付きの梁となるため、この柱の鉛直変位 はほとんど無いはずですが、SS1の解析上は入力断面の剛性で応力・変形の 解析を行うため、この部分の変形が過大になってしまいます。また、それに伴 い、3層部分の応力・変形も過大となってしまいます。耐震壁フレームに梁が かかる場合も同じです。
 よって、このような時は、耐震壁の剛性評価を”ブレース置換”等とするか 耐震壁フレームの中に仮想柱を設けるか、この部分の鉛直方向のみを拘束した 支点を設けるとうの措置を行う必要があります。

3.入隅の片持ちスラブ 【▲TOP】
 上の図のような入隅に先端梁付きの片持ちスラブ(102-103、2-3間)を入力 をする時、通常の片持ち梁、先端梁付きの片持ちスラブで入力すると102 通り 側の重量が考慮されません。
 このような形状を入力する場合は片持ち梁・先端梁を大梁として、SS1に 入力するか、特殊荷重として入力する必要があります。


4.フレーム外雑壁の重量 【▲TOP】
 フレーム外雑壁の重量は、あなたが考えているように伝達されていますか?
平面上で正しい位置に表示されていても、実際のモデル通りに荷重が流れてい ないケースが良くあります。特にこの重量が重要となる場合は特殊荷重で入力 しましょう。

5.ブレース架構の柱脚応力  【▲TOP】
 右図のようなブレース架構において、柱脚部の 地震時の引張軸力は、2階ブレースからの引張軸 力(N2)と1階ブレースからの引張軸力の合計 の引張軸力(N1)が作用する事になります。

 しかし、SS1の解析結果の応力図では、ブレ ースの軸力が節点(支点)に作用しているため、 1階柱の引張軸力は、2階ブレースからの引張軸 力のみの”N2”となります。

 柱の断面算定に関しては圧縮軸力で決まるので 問題ありませんが、柱脚の検討を行う場合は、柱 の応力のみで検討をすると応力が足りない事にな るので注意が必要です。

 ちなみにオプションの柱脚検討プログラムでは 地震時の柱圧縮軸力を正負で加え、検討をしてい るので問題ありません。

6.鉄骨梁の横補剛 【▲TOP】
 SS2では小梁(床組み)を入力すると小梁の位置で自動的に横補剛を設けて くれるが、梁の途中に間柱を設けるとその位置も横補剛に認識されてしまう。この ような場合は、横補剛数を直接入力して検討する事が必要です。