また、構造設計一級建築士の定期講習を受講しなければならない時期になりました。
前回(1回目)は建築技術教育普及センターの定期講習を受講しましたが今回は、
株式会社 確認サービスの定期講習を申し込みました。
ご存知の通り、構造設計一級建築士の定期講習の講習機関として、民間で登録されているのは株式会社 確認サービスだけになります。
もちろん、建築技術教育普及センターの定期講習の案内も来ましたが、申し込み書に手書きで記入したり、講習費用の振込み書を貼ったり、
写真を撮って、貼ったりなどが煩わしかったので今回は、確認サービスに申し込みました。
確認サービスの定期講習はインターネットで申し込みが出来、受講費用もインターネットバンキングで振込み出来るので手続きは簡単です。
因みに受講費用も建築技術教育普及センターの16,200 円(税込)に対し、13,000円(税込)と安くなっています。また、講習会場もたくさんの
箇所がありますので近場での受講が可能です。
まずは、構造設計一級建築士定期講習の案内ページにアクセスし、会場と開催日程を確認します。
思ったより、意外にいっぱいになっています。
空いている会場と開催日程を確認したら、申し込みをします。インターネットと郵送での申し込みが可能ですが、私はインターネットでの申し込みをしました。
会場と開催日ごとの構造設計一級建築士定期講習申込フォームに必要事項を入力し、送信すれば申し込みが
出来ます。申し込みにあたっては以下の物を事前に用意をしておく必要があります。
・「構造設計一級建築士免許証」及び「一級建築士免許証」
免許書は後で送信する必要がありますのでpdfデータ等にしておくと手続きが楽です。
・「顔写真のデジタルデータ」(jpg、jpeg、png、gifで、2MB以下)
その他、勤務先の住所、電話番号も必要です。
必要事項を入力し、送信すると直ぐにメールが来ます。次にメールの指示に従い、建築士証をメールで送信します。(FAXも可)そして、
受講費用の振込みを行えば手続き完了です。
確認サービス側が振り込みを確認すると再度、メールが届き、このメールが受講票になります。
定期講習、一週間前。確認サービスから、定期講習の予定確認のメールが届きます。うっかり、講習を忘れる事も無くすみます。
講習に行くにあたり、持ち物を確認しましょう。確認サービスのホームページに書いてあります。
持ち物は筆記用具と受講票(確認サービスからの
メールの印刷)だけです。電卓や定規なども必要ありません。
定期講習の当日になり、受講会場となっている確認サービスの支店に行きました。
受付は10時からです。講習室に入り、空いている席に座り、待って居ると係りの方が順番に確認をします。
講習室は、20人程度が入れる大きさで、この日の受講者は6人でした。
予定時間になり、簡単な受講にあたっての注意事項があり、DVDよる講義が開始されます。会場もそれほど広くなく、画面も見やすい広さです。
以降はDVDの映像の指示に従い、講習や休憩を行います。
講習のスケジュールは以下になります。
午前中及び午後の一時限目は“構造関係規定に関する科目”です。最近は大きな法改正も無かったので特別な内容はありませんでしたが、確認審査機関による定期講習なので、確認申請を円滑に進める為の書類の形式についての注意事項などもありました。
判っている内容ですが、つい自分も遣ってしまう事がある事もあり、一度、確認するのも良いと思います。
また、増築の場合の申請手続の説明は分かりやすく、役に立つ内容でした。実際に増築工事の仕事をする事は少なくても、相談は良くあると思いますので、知識とし、知ってたい内容です。
この科目は確認サービスの社員の方が講師だったようです。最後の「処分事例」を担当された講師の方が、やたらと話し方が上手く、とても聞きやすかったのが印象に残ってます。(笑)
昼休みの後、14時30分からは「構造設計に関する科目」です。我々が一番、興味を持って聞ける講義です。
一番眠くなる時間ですが、集中して、講義を聞けました。前回、 建築技術教育普及センターで受講した時はこの時間が構造関係法令の講義で私も居眠りしていました。(笑)確認サービスの定期講習のように法規の話は午前中に行う方が効果的と思います。
講義では所々、“ポイント”が説明されます。この部分はテキストでも、“ポイント”ととして、囲まれて表示されています。この部分は修了考査に出ますので、確認しておきましょう。
付箋を貼っている方も見受けられました。
休憩を挟んで、最後は修了考査です。40問の○×回答形式の問題です。引っかけもないのでテキストのポイント部分を確認して回答すれば問題ありません。二問くらいはポイント以外の箇所から出ていたようですが、普通に回答すれば、まず合格点は取れるでしょう。
前回の建築技術教育普及センターでの定期講習は会場がパシフィコ横浜でまともな机がない状態でしたが、確認サービスでは机もゆったり使えるので、落ち着いて、解答用紙に記入が出来ます。
修了考査の時間は1時間ですが、30分を過ぎると退出が出来、全員が30分で終了して、帰りました。
最後にアンケートの提出をしますが、
「この講習を何処でお知りになりましたか?」と言う設問の回答項目に何と『建築構造設計べんりねっと』がありました。
皆さん、是非、『建築構造設計べんりねっと』と回答をして下さい。(笑)
さて、株式会社 確認サービスの構造設計一級建築士定期講習ですが、 建築技術教育普及センターよりも良いように思えます。建築技術教育普及センターでも、地方だとDVD受講です。それであれば、近くて安く、サービスの良い確認サービスがおススメです。
三年後もまた、確認サービスで受講をしようと思います。
今年はもう一つあるのを忘れていました。一級建築士の定期講習です。今回は迷わず、確認サービスで受講しました。申し込み手続きが簡単なので。
申し込み方法は上記の構造設計一級建築士の定期講習の申し込み方法と同じです。(前回も受講していると若干、手続きが簡便になります。)
さて、講習の内容はと言うと以下の内容でした。
①法改正の経過、建築法体系勉強会とりまとめ
建築基準法体系のあり方についての講義です。構造一級の時の講習とあまり変わらなかったような。。。
②省エネ法の改正について
省エネ法改正についての解説です。多分、ためになる内容だったと思うのですが、構造屋の私には少し退屈な内容。でも、一級建築士の一般知識として、
必要なものと思います。
③地域の建築文化と建築
東北工業大学名誉教授の二瓶先生による講義です。福島の建築について、たくさんの例をあげての解説です。結構、いい話でした。自然との調和、
地域の特性を生かした建築。地域を元気にさせる建築。
あらためて建築と言う仕事が凄いなと思うような話でした。
④建築物の新用途について
午後の最初の講義は建築物の新用途についての扱いについての解説です。確かに社会状況や生活習慣の変化により、今までの用途区分では扱えない
用途の建物があります。構造では積載荷重が影響します。意匠設計で扱うほど、区分は多くはありませんが、積載荷重で悩む建物もあります。今度、
テキストになる用途について、積載荷重を設定してみようと思います。
⑤BIMについて
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の解説です。こんなサイトを作ってるような私には非常に興味がある内容。実際の仕事でも
取り入れたいと思っていましたが、会社で導入の動きも無いので今ひとつ理解が出来ていませんでした。しかし、この講義でBIMについての理解度が
あがりました。そして、ぜひ、遣ってみたいと思いました。
⑥建築関係紛争にみる設計事故例
講義で説明があったように現実にもかなりの紛争があると思います。改めて注意が必要と感じました。
⑦処分事例について
こちらも構造一級の時の講習とあまり変わらなかったような。。。しかし、必要な講義なのでしょう。
そして、最後は修了考査です。構造一級の時と同じ要領で簡単にクリアできます。
全体を通してですが、受講者の興味を引くような講義内容にしようとしているのが、感じる定期講習でした。もちろん、居眠りする事もなく、全て
受講しました。
一つだけ、残念だったのは同じくアンケートがあったのですが、「この講習をどこで知りましたか?」と言う設問に“建築構造設計べんりねっと”
が無かった事(笑)
まあ、意匠、構造、設備、工事管理と様々な職種のかたが受講する講習なので仕方ないですね。
さて、構造設計一級建築士の定期講習でも講義をしていた話の上手な方が今回も講義をしていました。確認サービス定期講習のテキスト編集委員長
でした。やたらと話が上手く、聞きやすいです。プロのアナウンサーのようです。確認審査機関で働いているのが、もったいないくらい(笑)
皆さん、ぜひ、講義を聴きに行きましょう!
と言うわけで私は次回も確認サービスで定期講習を受講します。構造屋さんは確認サービスで受講するのが一番良いと思いますよ。