平成29年度 構造設計一級建築士 定期講習レポート(確認サービス社)

平成29年9月22日

 構造設計一級建築士には3年に一度の定期講習の受講義務があります。今年度は初年度修了者の定期講習受講年度であり、受講者が最も多い年です。私も今年度が定期講習受講であり、株式会社 確認サービスの構造設計一級建築士 定期講習を受講しました。1回目は建築技術教育普及センターで受講しましたが、前回に続き、株式会社 確認サービスの定期講習を受講しました。

 確認サービスを選んだ理由は以下の通りです。

①講習回数が多く、受講会場が多い。
建築技術教育普及センターが8箇所に対し、確認サービス社は数えるのが面倒なほど様々な都市で行われています。また、講習回数が多いので仕事との予定も調整がしたすい。
②講習費用が安い。
建築技術教育普及センター16,200円に対し、確認サービス社13,000円。どちらも同じDVD講習。
③申込手続きが楽
受講申込はネットで出来ます。特に2回目以降(一級建築士定期講習を含む)の受講ですと更に申込が簡易です。(申込方法はコチラ参照)

と言う訳で会社のそばでもある確認サービス東京支社(新宿)で受講しました。普段、確認申請でも訪れている所でもあります。講習は同じフロアのゼミナール室で行われます。講習会場の定員は28名、3席ほど空いていましたが、 座席番号も付いていた席であり、急用が入り、講習日を変更した方と思われます。受講日に急用が入った場合でも講習日を変更出来ます。


 9時30分より、受付が開始します。受付で名前を伝え、自分の座席位置を確認します。受講申込完了のメールではメールをプリントアウトし、受付で提示するようにとの記載がありましたが、特に不要でした。申し込みの際の写真 で本人確認はされているようです。

 時間割は以下の通り、注意事項の説明があり、10時から講習開始です。


 午前中は、建築基準法関係の講習です。直近の法改正は平成26年であり、構造設計の実務者にとっては今更と言う内容でもありますが、これも決まりなので仕方ありません。法改正の内容のおさらいです。

 11時30分からの昼休憩をはさみ、午後は建築基準法関係の続きと構造設計に関する科目になります。今年度の構造設計に関する科目は「鉄筋コンクリート部材の圧縮強度とせん断強度と付着強度」(講師:名古屋工業大学 市之瀬先生) 「CLT 工法の構造特性と材料特性」、「地震観測・モニタリング技術」(講師:名古屋大学 飛田先生)です。 一見、“鉄筋コンクリート部材の圧縮強度とせん断強度”など大学一年生が勉強するような内容かと思いますが、 それぞれのメカニズムを掘り下げた内容となっています。講師の先生に名古屋方面が多いのは確認サービス社の本社は名古屋であるためと思われます。

 講習はDVDを視聴する形であり、所々でテキストに“ポイント”ととして、囲まれて表示されている部分の確認があります。この部分は修了考査に出る箇所になります。講習資料には付箋が入ってますので貼っておくと修了考査が スムーズに回答出来ます。前回は付箋を持っていかなかったのでページに折り目を付けて、目印としましたが、講習資料に付箋が入っている気遣いが嬉しいです。

 そして、質疑・アンケートの記入の時間を経て、最後は修了考査です。問題用紙が配られ、名前と受講番号を書くようにとの指示がありましたが、受講申込完了のメールではメールをプリントアウト してこなかった事に気付きました。慌てて、スマホでメールを確認し、記入しました。やっぱり、受講申込完了メールのプリントアウトは必要でした。
 40問の○×回答形式の問題です。引っかけもないのでテキストのポイント部分を確認して素直に回答すれば問題ありません。修了考査時間は1時間ですが、 開始から、30分を過ぎれば退室が出来ます。内容的には30分あれば十分に回答できる内容です。

 前回同様、全般的に満足した定期講習でした。

 しかし、1点だけ残念な事があります。前回の構造設計一級建築士定期講習のアンケートの「この講習をどこで知りましたか?」と言う設問に“建築構造設計べんりねっと”の選択肢が無かったこと。(笑)



 さて、構造設計一級建築士の定期講習も今年で3週目です。一級建築士定期講習を含めれば、合計6回の定期講習を受講している方も多数居ます。定期講習は3年に一度ですが、毎回、このタイミングで法改正などがある訳でもありません。 講義内容及び講義時間は告示で定められている訳ですが、法改正、構造設計基準改正のタイミングに合わせ、もっと柔軟に対応する制度とする法が有益であると思います。
 今後の制度改正に期待します。