鉄骨造の建物のルート3・保有水平耐力計算において、比較的早いステップで地中梁
に曲げヒビ割れが発生しました。先輩+ソフトメーカー(ユニオンのSS2です)に相談
し、終局時に曲げヒビ割れが発生しても主筋は効いているのだから,耐力保有・梁剛
性低減して解析を進めましたが、確認申請で
・ヒビ発生=当該接点で柱脚ヒンジ発生とする
・曲げヒビ発生時で解析終了とする
・地中梁の部材群種別をFDとする
のいずれかとせよとの指導が入りました。幸い余力があったので種別FD,Ds=0.45で
収めたのですが、実際どのような扱いとするのが正しいのでしょうか?
個人的には耐力保有で良いと思うのですが‥ |
| Re: 地中梁曲げヒビワレ時の扱いは おそるおそる - 05/27(金) 20:53 |
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自分も同じようにやった事ありますよ。曲げひび割れ=未だ弾性状態ですよね!ひび割れ剛性低下を考慮した解析結果で柱脚部の耐力を評価してれば問題ないのでは?それより何故、確認申請時の指導で、・ひび割れ時で解析終了とする ・地中梁をFD扱いにする事を要求されるのか?具体的根拠を聞いて見られたのでしょうか? |
| Re: 地中梁曲げヒビワレ時の扱いは 喰えないラーメン屋 - 05/27(金) 22:46 |
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曲げひび割れ=終局曲げ降伏ですから、短期計算の柱脚とは全然関係がありません。
梁降伏の方が変形性能が高いので、梁降伏になるように誘導してると思います。
冷管鋼構造規定では梁Mu×1.5倍<柱Muの規定もありますよね。
ついでに、地中梁のヒンジ発生位置は、柱フェースではなく基礎フェースになることもありますので、もう少し大きくなります。
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| Re: 地中梁曲げヒビワレ時の扱いは おそるおそる - 05/27(金) 23:16 |
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私、オバカな事言ってました?喰えないラーメン屋さんは”曲げひび割れ=終局曲げ降伏です”っておっしゃてますが??
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| Re: 地中梁曲げヒビワレ時の扱いは おそるおそる - 05/28(土) 03:09 |
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徹夜仕事の合間に覗いてますが、その後、Reが無いようですね。
さて、続きですが、降伏ヒンジが出来るまでは、初期剛性に対してひび割れモーメントによる剛性低下を考慮した弾性剛性とすれば良いでしょうし、ひび割れ時点を降伏とみなすまでの必要性は無いと思いますが。
解析終了時点では、まさか鉄骨にひびは入らなくても??、RCがひびわれモーメントを超えて、かつ、弾性剛性域内にあることって、特別な事じゃないでしょう。
それより、途中で解析終了することで、柱脚設計時の終局時応力を過小評価してしまったり、架構全体の崩壊形/変形能力を正しく評価できない事の方が、問題ではないんでしょうか?
「基礎梁には、長期/短期の応力を安全に地盤に伝達する大事な使命が有りますから、十分、頑強に作ってくださいね」ってな指導なら、まだわかるような気がします。
上階の鉄骨の梁/柱耐力比については、崩壊形として梁降伏型を保証するだけのものが必要でしょう。それでも、基礎梁を柱脚部より先に降伏させるような計画は、まずやらないでしょうから。
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| Re: 地中梁曲げヒビワレ時の扱いは 喰えないラーメン屋 - 05/28(土) 04:53 |
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保有耐力計算時(終局耐力計算時)にめげひび割れが・・・とスレに書いてあります。
地中梁にヒンジが出来ても強度が無くなるわけではないので建物は倒壊しません・・・
言葉足らずでスミマセン。上階の柱梁のことです。
地中梁は一般の梁とは違う役割もありましからね。
被災後の補修もやりにくいし。
弾性ひび割れ時を保有耐力とするより、電卓使って節点振り分け法で計算しましょう。(^^ゞ
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| レスありがとうございます ガラパ - 05/30(月) 18:53 |
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私の理解では、当時主事の話は、曲げヒビ割れについて何らかの対処を示せ
(地中梁剛性低減だけでは不足)ということで、ヒビ発生時点で当該地中梁
の耐力を外すor保有耐力を割増せ、ってことだったと思います。
それだと終局時にRC部材はヒビ割れた時点で終わりって話になりかねず、そ
れはあまりに不合理なのでは?と思い質問した次第です。
他の主事では曲げヒビ=剛性低減で申請通ってましたし、初めて聞く対処法
だったもので、もしかして今迄嘘で通してきたのかも‥と不安になってまし
たが、大丈夫です‥よね? |
| 確かに不合理かと 小さな構造屋 - 05/31(火) 10:31 |
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1)割り込みで済みませんが理解できないので教えて下さい。
曲げひび割れ:Mc=1.8・√Fc・Z
終局曲げ降伏:My=0.9・at・σy・d
上部でも基礎梁でも”曲げひび割れ=終局曲げ降伏”では無いですよね?
2)ひび割れたRC部材をD材扱いし、そこを保耐とする理由
RCにおいて最も靭性がある降伏形状のはずですが・・・ガラパ さんが書かれている通り、それはあまりに不合理です。
基本的な部分で何か大きな勘違いがあるのか・・・
もしかして、「基礎梁が柱脚より先に曲げ降伏して、それからかなり後でメカニズムに達した」と主事が勘違いしたとか?
(例えそうだとしてもD材扱いする根拠は解りませんが)
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| Re: 地中梁曲げヒビワレ時の扱いは 知識不足の構造屋 - 05/31(火) 11:59 |
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僕も割り込みですいませんが、教えてください。
RC部材をトリリニアとするのは合理的だと思うのですが、上部構造が鉄骨の場合、基礎梁をバイリニアとするとどんな問題が生じるのでしょうか? |
| Re: 地中梁曲げヒビワレ時の扱いは おそるおそる - 05/31(火) 16:38 |
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小さな構造屋さんの言われる 上部でも基礎梁でも”曲げひび割れ=終局曲げ降伏”では無い… について、私も部材耐力の算定のみを考えた場合に、基礎梁を特別扱いにする根拠は思いつきません。
”基礎梁が柱脚より先に曲げ降伏して・・・・” については、仮にそうだったとしても、崩壊形の問題であって、ひび割れをどう扱うかとは別の問題だと思います。
知識不足の構造屋 さんの言われる、”基礎梁をバイリニアとするとどんな問題が生じる・・・”についても、基礎梁とその他の部材の剛性が相対的に変化するだけと考えますが。強いて言えば、より弾塑性解析にふさわしい多少緻密な剛性計算をやっているだけとも・・・・
もとよりRC部材は降伏前のひび割れ発生を容認している構造材の筈です。そうでなければ、RC構造は、あまりにも不経済な構造形式となってしまいます。
私たちの仕事では、中規模地震時に対して、許容応力度を満足しつつ過大な残留ひび割れを生じないように設計(いわゆる1次設計で考慮)を行い、大規模地震時に必要耐力を確保して倒壊等の危険に至らないように設計(保有耐力の確認等)を行っている訳で、普段、目にしている基準/指針といった類は、これらを実現できるように作られていると思っています。 |
| Re: 地中梁曲げヒビワレ時の扱いは おそるおそる - 05/31(火) 16:58 |
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追記です。
私も以前、基礎梁をトリリニア扱いにした事があったのでレスを入れさせていただいたのですが、鉄骨との剛性差を考えれば基礎梁の剛性がバイでもトリでも、一般の鉄骨造で保有耐力に影響する事はまず無いでしょう。
普段は、鉄骨増の場合、文句無しにバイで計算してます。 |
| Re: 地中梁曲げヒビワレ時の扱いは 知識不足の構造屋 - 05/31(火) 22:32 |
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おそるおそる さん、ありがとうございました。
ハンドルネームとは正反対の、自信に満ち溢れたコメントで大変勉強になります。 |
| Re: 地中梁曲げヒビワレ時の扱いは 小さな構造屋 - 06/01(水) 10:33 |
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>個人的には耐力保有で良いと思うのですが‥
ガラパさん、割り込み失礼しました。私も良いと思います。
と言うかひび割れをダメとする理由はほとんど考えつかないし、現実的では無い。。。。
「基礎梁降伏は原則させない」と言った考え方は無難だと思いますが、これには否定的です。
なぜいけないのか?なぜさせていいのか?各種規準や雑誌には両方の考え方があります。
降伏すら認める考えもあるのに、ましてや曲げひび割れさえさせないなど・・・
短期以降には通常、ひび割れを許容しているのがRCですよね。おそるおそるさん、ありがとうございました。
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