構造設計一級建築士に義務づけられている3年に一度の定期講習、今回で4回目の受講となります。コロナ禍、定期講習受講のレポートをします。
今回も確認サービスで定期講習を受講しました。やっぱり、構造設計一級建築士の定期講習を受けるなら、確認サービスがおすすめ。
建築技術教育普及センターが11箇所に対し、確認サービス社は数えるのが面倒なほど様々な都市で行われています。また、講習回数が多いので仕事との予定も調整がしやすい。
建築技術教育普及センター16,500円に対し、確認サービス社14,000円。どちらも同じDVD講習。
受講申込はネットで出来ます。クレジットカード払い、マイページ機能もされました。申込みの模様はコチラをご覧下さい。
会社から近い新宿の確認サービス東京支社で受講したかったのですが、申し込みをした時点では既に9月いっぱいまで定員になっていたので、横浜支店で受講しました。
令和2年度は初年度修了者の定期講習受講年度であり、受講者が最も多い年です。やっぱり、早めの申込みをおすすめします。
マイページより、受講票を出力して、確認サービス社の講習会場へ。修了考査には受講番号の記入が必要になりますので、お忘れなく。マイページ登録していない方は確認サービスからのメールが受講票になります。
修了考査はテキストの“POINT”と表示されている部分から、出題されますので、テキストに付箋を貼るかと思いますが、確認サービスさんが準備してくれているので、持っていかなくて大丈夫です。
7月より、ようやく定期講習が再開されました。とは言え、コロナも第二波が。。。
定期講習会場に着くと、受付で手のアルコール消毒、検温が行われます。席も二人掛けのテーブルに一人ずつ、前後も互い違いになっており、ソーシャルディスタンスも確保されています。
受講者も黙って、DVDを視聴しているだけなので、まあ、問題ないでしょう。受講者も定員の半分程度に制限していると思います。やっぱり、早めの申込みをおすすめします。
さて、定刻になると構造設計一級建築士の定期講習が開始されます。今回もDVDの視聴です。時間割、内容は以下のとおり。
午前中の科目は、構造関係規定に関する科目です。前回受講から、構造に関する大きな法改正もなく、毎度、同じような内容ですが、法律で決めていることなので仕方ないでしょう。
「第1章 信頼される構造設計者に」の講師は、安井建築設計事務所 構造部長の山浦晋弘さんです。兵庫県立淡路医療センター、BLOSSOM CAFE(近畿大学)、KITHOUSE(京都工芸繊維大学)、
和歌山大学観光学部校舎、那覇空港国内線旅客ターミナルビルなどを担当され、『直感で理解する!構造設計の基本』、『建築構造用語事典 学生も実務者も知っておきたい建築キーワード』など、構造設計に関する執筆も多い方です。
これも毎回思うことですが、この科目の内容は構造設計者がどうあるべきかについて、非常に大切なことであり、会社に戻ったら、部下に伝えたいと思います。
午後の講義は構造設計に関する科目です。これはたぶん、講習機関がある程度、自由に決められるのだと思われ、機関によって差が出る講習です。
今までは確認サービスの本社が名古屋にあるためか、名古屋工業大学の市之瀬先生の講義が多かったと思いますが、今年(2020年)3月に定年退職されたためか、今回は登場なし。
第1章は「地盤の液状化による建築物の被害と対策」(建築研究所 新井洋氏)、第2章は「テンション構造の構造設計」(日本大学理工学部 宮里直也教授)です。
ここでも建築構造最強の大学、日本大学が!
昨年、2019年は国際シェル・空間構造学会IASSの40周年、東京オリンピック施設が続々と完成、また、スペースフレーム構造で多くの実績、功績を残した川口衛先生が惜しくも、
お亡くなりになられた事もあり、空間構造が注目された年でした。
空間構造と言えば、昨年、改修工事が行われた国立代々木競技場を手掛けたシェル構造の第一人者の坪井善勝先生、そして、その流れを組む日本大学名誉教授の斎藤公男先生。
日本大学は現在も空間構造に力を入れており、空間構造デザイン研究室の宮里直也先生が講師を行うこととなったのでしょう。
この内容だけでも、まる一日かけて聞きたい講義です。
そして、最後は第3章「森-街連携を構築する年の木造化」です。講師の山﨑真理子先生は、建築構造が専門ではなく、名古屋大学院 農学部生命農学研究科の先生です。
この講義では環境優位性、地域公益性、デザインの可能性から、世界的に木造建築が推進されている事を紹介し、日本でも温室効果ガス排出削減対策として、木材利用が必要なことを解説します。
講義で話があったとおり、我々はCLT構造に対しても、”コストが高い”との理由だけで、敬遠してしまいます。しかし、それでは変わりません。環境性能は、建築構造にとって、耐震性、耐久性に
続く重要な性能です。構造設計者は積極的に挑戦しないとならないと考えました。
構造設計に関する科目は、このように建築構造の専門家以外の方から、我々の仕事に関連する話を聞くのも面白いと思いました。是非とも、今後もこのような取り組みを期待したいです。
確認サービス社の定期講習では毎回、アンケートの提出があります。会場に着き、受付後、まず、アンケート用紙を確認したのですが、
アンケートがない。。。いつもなら、「この講習を何処でお知りになりましたか?」と言う設問で
『建築構造設計べんりねっと』の選択肢があるはずなのに。。。
と思ったら、受講後、アンケートのメールが届きました。
今回も『建築構造設計べんりねっと』の選択肢がありました。皆さん、ぜひ、『建築構造設計べんりねっと』を選択して下さい!
令和2年度は20年度(初回)、23年度、26年度、29年度の修了者が対象です。構造設計一級建築士の方へ、定期講習のご案内をします。
構造設計者が仕事をする上で最も重要な道具である構造計算プログラム。高性能で評判の一貫構造計算プログラムASCALの開発担当者様(アークデータ研究所)にインタビューしました。
東京大学建築学科の構造系の授業でどのような教科書を使っているか調べてみました。
2020年、『建築構造設計べんりねっと』調査による構造設計事務所ランキング「日本の最大手構造設計事務所はどこか?」です。